代謝と酵素
ブログ
2020.10.30
こんばんは。
山形県鶴岡市の「女性とこどもの整体院 のびやか」です。
昨日のブログでご心配をかけてしまいました。
私はすこぶる元気です。
疲れ切る前に、早めに判断をしたのでした。
というわけで、今後もよろしくお願いします。
さて、今日はのびやかの2本柱のひとつ、
栄養の話をしましょうか。
「代謝」
「酵素」
テレビなどで良く聞く言葉ですね。
「代謝の良い体」とか、「酵素の力で~~」とか。
今日はそのあたりのお話をします。
ちょっと長丁場になります。
「代謝」ってなに?
先週のブログで、
>体内での化学反応を「代謝」と呼びます。
と説明しました。
人間は、食べ物などで外から物質を取り入れます。
それらを材料にして、細胞の中で合成したり、
分解したりしています。
これが「代謝」。
合成で代表的なのは「光合成」です。
二酸化炭素と水という小さな分子(無機物)から、
デンプンという巨大分子(有機物)を合成します。
分解でおなじみなのは「脂肪」でしょうか。
脂肪が分解されると、
最終的に、二酸化炭素と水になります。
糖質やたんぱく質も、エネルギーとして使われるときは、
最後には二酸化炭素と水になります。

生物学界隈では、
合成を「同化(どうか)」、
分解を「異化(いか)」と呼びます。
では「酵素」は?
酵素は、
体内で代謝速度(化学反応の速度)を速めます。
「化学反応を速める」
このような物質を、中学の理科の授業で
「触媒」と習いました。
つまり「酵素は触媒」です。
中学の実験で、
過酸化水素水に二酸化マンガンを入れると、
ぷくぷくと泡が発生したのを覚えていますか?
過酸化水素は不安定なので、
常温でもちょっとずつ水と酸素に分解しています。
そこに二酸化マンガンを入れると、
反応速度が上がって、酸素がぷくぷく出てきます。
ここでは二酸化マンガンが触媒です。
過酸化水素水はオキシドールです。
子供がケガをすると、傷口に塗りますね。
私も野生児だったころに、大変お世話になりました。
結構しみます。なんなら転んだ時より痛い(笑)。
傷口にオキシドールを塗ると泡だちます。
私たちの体にあるカタラーゼという酵素が、
触媒になってオキシドールを分解→
酸素が発生するからです。
カタラーゼの代謝速度アップ効果はすさまじく、
1秒間に4千万20万回転するとのこと。
(2021/1/6 間違えたので訂正します)
1秒間に、
カタラーゼ分子1個が、4千万20万の過酸化水素を分解する、
という意味です。
・・・ちょっと気が遠くなる数ですね。
このカタラーゼの爆速には、
きちんとした理由があります。
それはまたいつかお話できればと思います。
酵素が働いているのは体内だけでなく、
身の回りにいろいろあります。
洗剤のCMで
「酵素の力で汚れを落とす!」
と言っているのは
「タンパク質分解酵素や脂肪分解酵素で、
タンパク質や脂肪を分解します」
という意味です。

あとは発酵食品ですね。
酵母の酵素の力で、
穀類やたんぱく質が、お酒や味噌になります。
このブログを書くにあたっていろいろ調べた中で、
傷口にオキシドールを塗ると、
「酸素の泡で
汚れを浮き上がらせる効果はあるけれど、
消毒効果は小さい」
と知って、軽く遠い目になっています。
消毒だと思って、あんなに痛みに耐えたのに(笑)。
以上、体の仕組みを語るうえでとっても大切な、
代謝と酵素の話でした。