代謝を邪魔する物質
ブログ
2020.11.26
こんにちは。
山形県鶴岡市の
「女性とこどもの整体院 のびやか」です。
前々回のブログで
「代謝には、酵素、補酵素、基質
の3つが必要」
で、この3つが揃っている時でも
「代謝を邪魔する物質がある」
という話をしました。
代謝を止める物質って
なんだか体に悪そうですが、
とても大切なものです。
代謝が際限なく続くのは困りそう
ってなんとなく直感でも
わかりますもんね。
代謝を制御する方法のひとつが
ネガティブフィードバックです。

酵素(工場)が、
生成物(製品)を作りすぎると、
製品自体が工場に
「製造ストップしてください」
ってお願いするんです。
こういうシステムを知ると、
私なんかは
「よくできてるなあ」
って感動しちゃうんですが。
(たぶん変人)
作りたいのに作れない理由
ネガティブフィードバックは、
体の需要に応じて
代謝を止めるシステムです。
逆に、
体は必要としている、つまり
需要はあるのに
代謝が下がってしまう
ことがあります。
これは困りそうですね。
代謝の邪魔をする物質のひとつが
重金属
です。
体に悪い重金属は
水銀、ヒ素、鉛、カドミウム
などありますが、
今日は主に水銀Hgの話をします。

現代における水銀の影響
水銀汚染というと、
水俣病でしょうか。
現代は、
昔のような強烈な汚染はありませんが、
水銀汚染がゼロになったわけでは
ありません。
その理由はのちほど。
水銀は全身に輸送されます。
軽度の水銀蓄積でまず起こるのは
慢性疲労
です。
これから「水銀=疲れる」
の理由を探っていきます。
水銀が慢性疲労を起こす理由
水銀が
赤血球の鉄と入れ替わると、
赤血球の仕事「酸素運搬」
ができなくなります。
また、水銀は
マグネシウムの働きを抑制するので、
マグネシウム不足の症状
(エネルギーを作れない、
筋肉の緊張=肩こりや足のつりなど)
があらわれます。
インスリンやアルブミンなど
SH基(硫黄と水素、チオール基)
を持つ酵素と結合し、
酵素活性を阻害します。
ちなみにアルブミンは
血液中で栄養を運ぶトラックです。
水銀が神経に行けば、
交感神経が緊張、
消化管機能が低下します。
酸素不足、
エネルギー不足、
それなのに筋肉はガチガチ、
栄養を運ぶトラックも少ない。
交感神経緊張でイライラ、
落ち着かない。
「そりゃ疲れるよねえ・・・」
という感じがしませんか?

日本周辺の水銀事情
水銀はもともと
地球上にある元素なので、
火山や鉱山から取れます。
石炭をつかったストーブや
火力発電所からも排出されます。

東アジア、多いですね。
ちなみに、
GEM=ガス状水銀
GOM=ガス状酸化水銀
PBM=粒子状水銀
です。
(本筋とは違うけど気になる情報(笑))
大気に排出された水銀は、
川や雨から海に流れ、
プランクトン→小魚→大型魚
の食物連鎖の中で、
体内に濃縮されていきます。

大型魚ほど、
水銀濃度が高いです。
マグロ、メカジキ、
イルカ、クジラなどです。
体には
重金属を排出する機能
がありますが、
摂取が多すぎたら、
排出が追い付かず、
体に溜まります。
妊婦さんになると
大型魚の摂取は控えめに
と指導されますね。
(リンク先のPDFを見ると
「結構シビアな量だなあ」と私は思う)
妊婦さんじゃない人も、
これらの大型魚の常食は避け、
たまの楽しみ程度
にした方がよさそうです。
じゃあ、食べていい魚は?
健康に大切な魚介類、
「どれならオッケーなの?」
と思いますよね。
実践講座では、目安として
「まな板に乗る大きさの魚まで」
と習いました。
あと、天然の鮭は
大きいけれど成長が早いので、
水銀蓄積量は少ないとのことです。
魚選びの参考にしてみてください。