なぜ「冷えは女の大敵」なのか。
ブログ
2020.12.03
こんにちは。
山形県鶴岡市の
「女性とこどもの整体院 のびやか」です。
今週のように最高気温が10度を下回ると、
かなり寒いですね。
いよいよ冬到来、
体の冷えを感じる方も多いと思います。
「冷え」は
必要な体温を作れない状態
と言えると思います。
体温を維持するのに
体が必要とするものって
なんでしょうか?
腹巻? それともショウガ?
これを知ると、
「なぜ冷え性になるのか?」
「冷え性と言えば女性」
「冷えは女の大敵」
の理由が見えてきます。

まず、
体温はどうやって作られるのか。
熱産生の仕組み その1:褐色脂肪細胞
体の熱を作る細胞は
褐色脂肪
と言います。
交感神経が緊張すると、
神経細胞や副腎で
ノルアドレナリンが作られます。
このノルアドレナリンが
褐色脂肪細胞にくっつくと、
細胞の中にある
ミトコンドリア
で熱が作られます。
褐色脂肪細胞には
鉄とミトコンドリア
が多く含まれます。
分子栄養学で
鉄とミトコンドリアが多い細胞
といえば、肝臓と心臓です。
スーパーの精肉コーナーを
思い出してみてください。
鶏もも肉に比べて
レバーやハツって
肉の色が濃いですよね。
レバーは肝臓、
ハツは心臓ですね。
あの色は鉄の色なんです。

褐色脂肪細胞も
鉄を多く含むので、
「褐色=茶色」なのです。
ちなみにミトコンドリア単体も
鉄が多いので、
褐色なのだそうです。
分子栄養学的に考えると、
〇鉄不足=貧血
〇ミトコンドリアを動かす栄養素の不足
(ビタミンB群、鉄、
コエンザイムQ10など)
により、
褐色脂肪細胞がうまく働かない
=必要な熱を作れない
と想像できます。
巷でよく言われる
「貧血=冷え性」は
ここから来てるんだと思います。
また、褐色脂肪細胞は
赤ちゃんや冬眠する動物に多く、
年齢とともに減少します。
熱産生の仕組み その2:筋肉
寒いと体がガタガタ震えますね。
あれは強制的に筋肉を動かして
熱を作っているんです。

運動不足、イコール
筋肉を動かす機会が少ないと
筋肉が熱を作る機会も減ります。
最近は、筋肉そのものも
褐色脂肪細胞のように熱を産生する
というのがわかってきました。
女性が筋トレをしても
あんまりムキムキにはなりませんよね。
男性に比べて筋肉がつきにくい。
ということは、
女性は筋肉で熱を作る力が
弱いんですね。
熱産生の仕組み その3:食事
食事の後って、
体が温まりますね。
この現象は、
食事が温かかっただけでなく、
食べた栄養の一部が
熱として消費されるからです。
これを
食事誘発性熱産生
と言います。
厚生労働省のサイトによると
>食事誘発性熱産生で
>どれくらいエネルギーを消費するかは
>栄養素の種類によって異なります。
>たんぱく質のみを摂取したときは
>摂取エネルギーの約30%、
>糖質のみの場合は約6%、
>脂質のみの場合は約4%
とのことなので、
糖質に頼りすぎる食事だと、
熱産生の効率が落ちます。
「おやつ食べたから、
夕飯パスしようっと」
みたいな食生活は
冷えのもとです。

まとめると、
①鉄、B群、CoQ10などの不足で
褐色脂肪細胞の熱産生が低下
②筋力不足、運動不足で
筋肉の熱産生が低下
③糖質に偏りすぎる食事で、
食事由来の熱産生が低下
これらの理由で、
・体温を維持できない=冷えやすい
・一度冷えると元に戻すのも大変
となるわけです。
女性は生理や出産があるので、
鉄不足、たんぱく質不足
に簡単になりやすいです。
(↑ここ、ものすごく重要)
冷え性で困ってる方は、
鉄やB群、たんぱく質の多い食事を
取り入れてみてください。
以上、
「冷えは女の大敵」
一つ目の理由でした。
続きでは、冷えが
メンタルにもダメージを与える
という話をします。