ATPと呼吸
ブログ
2021.01.06
こんにちは。
山形県鶴岡市の
「女性とこどもの整体院 のびやか」です。
前回、
すべての生物に共通する
エネルギー通貨「ATP」
について書きました。
どんな生命活動にも、
ATPは必要で、
「ATPのおおもとは太陽」
という壮大なラストで終わりました(笑)。
今回はヒトの体の中に戻って
「ATPは体のどこで作られるか?」
という話をします。
ATPはどこで作られる?
ATPは細胞の中で作られます。
栄養の一番の基本、
グルコース(ブドウ糖)の場合、
場所は3か所、
〇細胞質
〇ミトコンドリアのマトリックス
〇ミトコンドリアの内膜
です。

表の左側から見てみましょう。
グルコースが出発点です。
グルコースが細胞の中に入ると、
細胞質で
ピルビン酸2個に分解されます。
このときATPが2個作られます。
これは「解糖系」と呼ばれます。
ピルビン酸は、細胞質から
ミトコンドリア
に移ります。
ミトコンドリアは
細胞の小器官の一つです。
ピルビン酸が「クエン酸回路」
という化学反応を1周すると(細かい話は省略)、
ここでもATPが2個作られます。
有機物を分解してATPを作る
という作業はここでおしまいです。
でもエネルギーづくりはここからが本番。
ミトコンドリアの内膜の「電子伝達系」では、
解糖系とクエン酸回路で作られた
水素が主役です。
この水素から、
(細かい話はまた大胆に飛ばして)
最大28個のATPが作られます。
1個のグルコース分子から、
解糖系 2個
クエン酸回路 2個
電子伝達系 最大で28個
合計32個のATP
が作られる計算になります。
このATPがさまざまな生命活動をするための
エネルギーになります。
内呼吸と外呼吸(と全集中の呼吸)
解糖系は無酸素で反応が進みますが、
クエン酸回路と電子伝達系は
酸素が必要です。
これを「内呼吸」と言います。
肺で二酸化炭素と酸素を交換して、、、
というおなじみの呼吸は「外呼吸」。
外呼吸で取り入れた酸素を使って、
全身の細胞の中で
ATPというエネルギー通貨を作り、
二酸化炭素を放出するのが内呼吸です。
生物学で呼吸と言うと、
こちらの内呼吸がメイン。
鬼滅の刃の「全集中の呼吸」は、
細胞のすみずみに酸素を行きわたらせて、
身体能力をアップする、
ということですね。
以上、ATPをたくさん作って、
細胞の生命活動を行うためには、
栄養と酸素が大切
というお話でした。