貧血と栄養②(鉄を足す前にすべきこと、その1)

こんにちは。
山形県鶴岡市の
「女性とこどもの整体院 のびやか」です。

前回の最後に
鉄欠乏性貧血における
「材料不足をおぎなう方法」
と書きましたが、
ちょっと寄り道します。

テーマは

鉄を足す前にすべきこと

地味ですが、とっても重要です。

鉄不足によるトラブルは
前回のを読んでね。

貧血になる原因は
○そもそも鉄を食べてない
○鉄を吸収できない
○鉄を利用できない
のどれかです。

鉄は、ヒトにとって
絶対に必要なミネラル
です。

でも、体調によっては、
体が鉄の吸収や利用を止めてしまいます。

鉄を吸収、利用できない理由

1.急性、慢性炎症

急性炎症は、
細菌感染ですね。

慢性炎症

脂肪肝
アトピーや鼻炎などのアレルギー性疾患
自己免疫疾患
胃炎などの消化管炎症

のような、
「炎症が長期間続いてる状態」です。

炎症は「火事」に似ています。

火事が起きてるところに鉄が来ると、
活性酸素が作られて、
細胞がもっとダメージを受けます。

慢性炎症持ちの人が
鉄を大量に摂ると、
症状が悪化する可能性があります。

鉄は体に必須のミネラルだけど、
同時に
細胞にダメージを与える
「諸刃の剣」です。

だから、炎症があると、
体は鉄を使わないように調整します。

具体的には、
ヘプシジン
という物質が肝臓で大量生産されます。
ヘプシジンは
体内での鉄利用や吸収を止めます。

炎症の有無は、
血液検査の「CRP」で推測します。

炎症がある人は、
「貧血だから」と鉄を足す前に
炎症をきちんと治しましょう。
これは私にはできないので、
病院で確認・治療してください。

参考にした論文はこちら↓
鉄と炎症
(日本語の論文。
右側の「PDFをダウンロード」で読めます)

また長くなったので、続きは次回に。