トリチウムは怖い?

こんにちは。
山形県鶴岡市の
「女性とこどもの整体院 のびやか」です。

今週のテレビは
「福島第一原発、処理水の放出決定」
でにぎやかですね。

「本当に安全なの?」
と不安になってる方も多いでしょう。

私は理系なのもあり、
「漠然とした不安を解消する唯一の方法」は、
「きちんとした知識をゲットすること」
だと思ってます。

汚染水と処理水のちがい

核燃料入りのゴミ「燃料デブリ」に
地下水が混ざったのが「汚染水」

汚染水を浄化して、
ストロンチウムのような
「強烈な放射性物質」を取り除いたもの、
これが「処理水」

処理水には
「トリチウム」
という放射性物質が残ります。
大量のトリチウムを取り除く技術がないからです。

「トリチウム入りの処理水」を
海に放出しようとしている。
これが大問題として騒がれています。

そもそも、トリチウムとは何ぞや?

トリチウムの日本語名は「三重水素」
水素の兄弟です。

トリチウムのほとんどは、
水分子として存在しています。

なので、
「トリチウムが体内に蓄積されて、
健康への影響が~」
という心配は無用です。

だって水だから。

重金属のように蓄積せずに、体の外に出ます。

トリチウムの特徴

トリチウムは不安定です。
崩壊したときに、放射線を出します。

「放射性物質が出す放射線」は
α(アルファ)、β(ベータ)、γ(ガンマ)
の3種類あります。

トリチウムが出す放射線はβ線です。

トリチウムが出す「β線」って?

β線は、電子です。

電子≒電流と思っていただければ。

放射線=体を貫通して、遺伝子を傷つける
というイメージを抱きがちですが、
それはγ線です。
レントゲンとかね。

電子も、高エネルギーであれば、
細胞の遺伝子を傷つけます。

トリチウムのβ線(電子)のエネルギーは
非常に低いので、
皮膚を貫通しません。

なので、外部被ばくはまず心配しなくていい。

気にするなら、
「高濃度で摂取した時の内部被ばく」です。

となると、問題は
「放出されるときのトリチウムの濃度」の1点です。

放出される処理水のトリチウム濃度は?

国は
「処理水を海に流すときに薄める」
と明言しています。

その時のトリチウム濃度は

国内の規制基準の40分の1、
またはWHO=世界保健機関が定める
飲料水の基準の7分の1まで低下させる

とのこと。

つまるところ・・・

「福島第一原発、処理水の放出決定」
のニュースは、

「健康被害があんまりなさそうな物質が、
低濃度で放出されるよ」

ってだけです。

まだ不安なら

このポスター、わかりやすいと思います。
トリチウムをゆるキャラにしちゃったので、
クレームが出て取り下げたのはとても残念。

フワッとした情報だけでなく、
きちんと知りたい、という方には、
こちらでしょうか。
経済産業省のガチの資料。

トリチウムの性質等について 案 (参考資料) – 経済産業省

読むのが大変ですけど、
福島の状況を世界の原発と比べられて、
とても貴重な資料だと思います。

個人的に興味深かったのは、このへんです。

福島のタンクにあるトリチウムの総量
=約1000兆ベクレル

フランスの再処理施設が1年間に放出するトリチウムの量
=約1.4京ベクレル(福島のタンクの10倍以上)

昔の核実験って、えげつなかったのね・・・。

あと、これも。

世界中でたくさん放出してるのね…
でも健康被害出てないのね。

わたしは
「調べれば調べるほど、
ニュース速報を出して大騒ぎするほどの
ことではなさそうな気がする」
と思いました。

皆さんは、どう思いましたか?

栄養に直接関係ないけど、
不安に思ってる人が多いだろうし、
と思ってブログにしました。