AST、ALTを読むときの注意点

こんにちは。
山形県鶴岡市の
「女性とこどもの整体院 のびやか」です。

肝臓の数値
ASTとALTからいろいろ見ていくシリーズ

のつづきです。

前回は
〇AST、ALTがともに20くらいでそろってるのが理想
〇AST>ALT、かつ差が2以上のときは
ビタミンB6不足を推測する
という話をしました。

「じゃあ、ほかのパターンは?」
と疑問がわきますね。

以前書いたように、
ASTもALTも逸脱酵素で、
細胞が壊れたときに血液中へ放出されます。

ASTは、肝臓の他に心臓や筋肉にも存在します。
ASTが極端に大きい場合は、
心臓や筋肉に問題があるかもしれない。

ALTの方が肝臓の状態をより反映しやすいので、
ALTがASTよりも大きい場合は、
肝細胞が多くこわれてる
イコール、脂肪肝や肝炎
を想像します。

脂肪肝はその名の通り、
肝臓に脂肪がたまってる、フォアグラと一緒です。

「脂肪肝は、すべての生活習慣病の上流にある」
と言われています。

ご存知の方も多いと思いますが、
肝臓は「沈黙の臓器」です。
初期の自覚症状がないので放置しがち。
で、
異変に気付いたときは手遅れ
になりやすいです。

数値読みのときに注意する事

ビタミンB群の過不足や脂肪肝の有無、
果ては腸内環境まで推測できちゃう
ASTとALTですが、
注意点があります。

AST 20
ALT 20
あたりでそろってるのが理想

と書きましたが、

「そろってる人が全員健康=めでたしめでたし、ではない
ということです。

延々と整えてきたちゃぶ台を
ひっくり返してるようですが(笑)、
ホント気を付けてほしいところなんです。

「脂肪肝でB群不足」
の人だったら、
プラスの要因(脂肪肝)

マイナスの要因(B群不足)
が重なり合って、
20付近にそろっちゃう可能性があるんです。

こういうのをマスキングと呼びます。

例えば
すごい華奢で、お酒も飲まない、
生活習慣病に無縁そうな体型なのに、
ASTとALTがそろってる、
または、
ALTが妙に高い
という場合には、
「実は脂肪肝かつB群不足かもしれない」
と読み込んでいきます。

最近話題の「隠れ脂肪肝」というやつですね。

そういう方にいろいろ聞いてみると、
〇甘いもの好き
〇運動しない
だったりします。
ちゃんと(?)脂肪肝になる生活習慣を持ってるんです。

血液データを深読みするときには、
食生活や運動習慣=生活習慣
と一緒に読み込んでいくのが必須
です。
これはASTとALTに限った話ではありませんが。

以前の職場の上司が言っていた名言
「データは嘘をつかない」を思い出して、
そのとおりだなあ、と思います。