書籍紹介「痛みをやわらげる科学」
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2021.10.12
こんにちは。
山形県鶴岡市の
「女性とこどもの整体院 のびやか」です。
致道ライブラリーで
興味深い本を見かけたので、
借りてきました。
著者は「患者のあらゆる痛み」に向き合ってきたドクターです。
痛い時ってイライラしがちです。
痛みの正体を知って、
「客観的に」捉えようとする試みなのかな、と感じました。
一部を抜粋します。
痛みのない、あるいは苦痛のない生活があれば、
人生はもっと豊かなものになるかもしれません。
しかし、まったく心身に痛みのない人生などは考えられません。
(中略)
見方を変えると、人生そのものが痛みの連続かもしれません。
問題は、それをいかに癒し、乗り越えていくかです。
本は第1~4章に分かれています。
第1章「痛みとはなにか?」
どこか痛い時って、
「患部の痛み」に意識が行きがちです。
でも、実際には、
「痛みやつらさは脳で感じている」
という体のしくみが紹介されます。
第2章「痛みは人体にとって最大の有害ストレス」
脳が痛みを感じる
↓
脳の「いやだ」という部分が反応する
↓
交感神経が活発になる
↓
もっとイライラ、高血圧、便秘
↓
交感神経がさらに緊張、の悪循環
やはり自律神経は大切なんですね。
のびやかでは、自律神経の安定を重要視してます。
整体でもそうだし、
普段の栄養の摂り方でも、
自律神経のためにできることはあるんですよ。
第3章「代表的な痛みのメカニズムと対処法」
この章だけで本の大半を占めています。
頭のてっぺんから足のつま先まで
「いろんな痛みがあるもんだなあ」
と思わずうなってしまう章です。
多岐にわたりすぎているので、詳細は割愛。
第4章「痛みをどうケアすればよいのか?」
薬を使った方法は、
きっとみなさんもよくご存知ですので割愛します。
抗炎症剤(いわゆる痛み止め)や
神経ブロック、麻薬などですね。
私が知らなかったのは
「抗うつ剤」「抗けいれん剤」を使う方法。
神経性の疼痛に効くらしい。
薬を使わない手段としては、
電気刺激やハリの刺激で、
「脳内麻薬」を作る方法も紹介されています。
「心頭滅却すれば火もまた涼し」
を医学の力でやってしまおう、というわけです。
最後に
自分でできる痛みの治療、予防法15か条
を紹介して終わります。
1.痛みを抑えるメカニズム(内在性疼痛抑制機構)を活性化する
「自分で脳内麻薬を作ってしまおう」という方法です。
座禅やヨガ、催眠療法、
電気刺激やハリ刺激など。
痛みのプロである著者が
「もっとも自然で、みずからの回復力を鼓舞する方法」
と強調しているのは、
とても示唆に富んでいることだと思います。
2.筋肉を鍛える
3.体をあたためる
4.筋肉の緊張をほぐす
5.仕事を焦らずなしとげる
子供の頃の夏休みを思い出すと理解しやすいかも。
「宿題が残ってる」って地味にストレスですよね。
仕事も一緒、と。
6.楽しい事をする
7.アルコールは控えめに、タバコはご法度
8.睡眠を十分にとる
9.すべてはほどほどに
10.食事の量は控えめに
11.痛みの治療は早めに
12.鎮痛薬は控えめに
13.痛みに慣れる
14.腹式呼吸をする
15.生活のリズムを大切にする