PMSと栄養①
ブログ
2021.11.11
前回の続き、生理のトラブルについて。
不快な症状が多いのは、だいたい
「生理前のPMS」と「生理中」だと思います。
今日は
ミネラルとPMSのリスク
について調べた論文を紹介します。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3649635/
(選択されたミネラルの摂取とPMSのリスク)
we observed an inverse association between total intake of iron and PMS development.
鉄の総摂取量(ヘム+非ヘム)とPMSには逆相関が見られた。
逆相関( inverse association )というのは、
「片方が増えたら、もう片方が減る」
なので、
「鉄の摂取量が多いとPMSは減るし、
少ないと増える」
という意味です。
鉄の種類とPMSについては、
This association appeared to be entirely driven by intake of nonheme iron : intake of heme iron was low and unrelated to PMS risk
非ヘム鉄→PMSの増減と関連あり
ヘム鉄→PMSの増減と関連ほぼなし
とあります。
貧血さんには
○吸収率が高い
○胃腸にやさしい
という理由でヘム鉄が推奨されます。
そのヘム鉄は
「PMSの増減と関連ほぼなし 」
と結論づけてます。
ただですね、
論文の表3の「ヘム鉄」の欄を見ると、
サンプル群の中央値が0.6~1.6mgしかない。
全体的に少なすぎるし、中央値の間隔が狭いんです。
これをもって
「low and unrelated to PMS risk」
とは言い切れないのでは、
と、素人は思うんですが、どうでしょう。

他のミネラルでは、
亜鉛とカリウムについて述べています。
○亜鉛摂取↑でPMSリスク↓
○カリウム摂取↑でPMSリスク↑
この論文をまとめると、
PMSのリスクを下げるには
○鉄、亜鉛を足す
○カリウムを減らす
です。
鉄や亜鉛は動物性食品に多いです。
お肉、卵、牡蠣とか。
カリウムが多く含まれるのは、
生野菜や生のくだもの。
昔から
「生野菜は体を冷やす」
と言われます。
「カリウムNG」というのを読んで、
当たってるんだなあと思いました。
生理前って
糖質に目が行きがちですけど、
普段から動物性食品を意識して食べておくと、
PMSが変わってくるかもしれない
というお話でした。
PMSの時期を快適に過ごすヒントになれば。